マグナ乗りの中では割とメジャーなお手軽パワーアップのメニューの中に、ゼルビスのCDIを取り付けるというものがあります。
というのも、このマグナに積まれているMC15EというエンジンはゼルビスやVTシリーズやVTR等に積まれている90度Vツインエンジンです。
なんとなくVツインエンジンというとアメリカンなイメージがありますが、90度Vツインはドゥカティなんかでも使われているようなスポーツエンジンだったりもします。
なぜなら通常のアメリカンのVツインは狭角のVツインで独特の鼓動感を高めてあるエンジンですが、90度Vツインは1次振動や2次振動を打ち消す理想的なVツインです。
そんなアメリカンじゃない方のVツインを積んでいるマグナですが、本来このMC15EエンジンはVT250FGに搭載されている頃は最大で43馬力を叩き出す脅威的なVツインで、マグナは27馬力なんですよね。
もちろん40馬力を叩き出すMC15Eは高回転型にしてあるからで、27馬力仕様のMC15Eは低中回転に重きを置いた仕様になっています。
ではどうやってアメリカンな乗り味風に仕立て上げたかは、クランクの重量を上げてみたり、その他マフラーだったりキャブ、インマニやらで調整をしているのもありますが、このCDIで点火タイミングを遅角させてたりもしているのです。
ですから、ゼルビスのCDIにすると、点火時期がまず進角するんですね。さらに回転数の上限が変化します。
マグナは10000rpmで最大馬力の27PSを捻り出し、7000rpmで最大トルク2.3kgf・mが出ると言われています。
ゼルビスは11500rpmで最大馬力の36psを捻り出し8500rpmで最大トルク2.6kgf・mが出るようです。
つまり、馬力もさることながらトルクもあがっていますので実質パワーアップになるということです。
しかし、ここまで読んでいる方はもうお分かりでしょうが、そもそも、同じMC15Eエンジンでも中身やセッティングやそのたもろもろが違うわけですから、単純にゼルビスと同じエンジンパワーになるわけではないし、11500rpmまで回るからと欲張って回すと多分バルブサージングやその他でエンジンの寿命を縮める可能性があります。ですから、最高回転数は10000rpmより回さないようにした方がいいでしょう。
そもそもゼルビスは10000rpmあたりで既に33馬力くらいに到達していますので、マグナより6PSもパワーがあがっているのです。
何より、吹け上がりが上がるってのはいいことですよね、チンタラ回転が上がらないわけですから。
この間YouTubeでマグナにゼルビスのCDIを入れている人のエンジン音を聞きましたが、全くマグナでもなくアメリカンでもない音がしてました笑
でもとても軽い吹け上がりでしたね。
ということで、交換してみることにしたわけですが•••
シートの下にあります、写真はもう交換したあとです。車体にステーが固定されていて、そのステーからゴムバンドに包まれているCDIを取り出すわけですが、これが•••なかなか曲者で取り外せなくて•••笑
いっそのことステーのゴムを切ってしまおうと思ったくらい。
そこで、私は先にCDIからカプラーをぬいて、本体をゴムのバンドから抜いてゴムバンドだけになった状態でステーから抜くことにしました。
がそれもなかなか大変ですね•••
なんでこんなに硬く固定してあるのか•••
こんな取り付け方じゃなくて普通に上からステーとかで固定した方が•••
というのもまずこんな部品を交換することってのはないわけですからメーカーも半分固定したままでいいだろって考えなんだと思います。
私は知らなかったのですが、このゼルビスのCDIが取り付けられるのは前期のマグナだけのようですね、後期はカプラーが違うとかなんだという話でした、真意は定かではありません。
わざわざ前期後期で変える必要あるのかな?と思いますが、そもそもマグナsを含め前期後期で見た目以外にこれといった変更はされていないはずです。
ただ、後期になると排ガス規制の云々がありましたから、それに少なからず何か対応した可能性はあります。
なので、交換する際はですね、自分のマグナのCDIのカプラーがこんな感じの上段8個、下段8個の物か確認してみてから導入をお勧めします。
後期のCDIがどんな形状なのかわかりませんが•••
走り出してわかるのは軽い
回転がちょっと軽いです、アメリカンのンドドって感じではなくて普通にドドって感じです。
回していくとアメリカンじゃない音ですが、多分マグナは元々アメリカンのエンジンじゃないのでそんな門だったと思いますが。
普通のバイクみたいな感じですね。
パワー感はあります。
中々良いのではないでしょうか。
普通に10250rpmまで回ります。
ついでにですが、今回はプラグを二極プラグにしてみました。
左が純正のCR8EH-9です。
熱価8のHは半ネジ仕様で、プラグギャップが0.9ミリと言うことです。
右は二極プラグのCR8EKです。
熱価は同じ8でKは二極ということです。
プラグギャップは基本設定である、0.7ミリから0.8ミリだそうです。
ネジリーチ等は変わらないのですが、電極の先端が純正より若干ピストンに近いところにあるのと、電極が2本あるので若干圧縮比が上がるのではないか。
と言う所です。
私は実はこのCR8EKプラグをマグナのCDIの時そのまま吊るしで取り付けて乗ったことがあったのですが、そんなに変化を感じなかった。
そこで、今回ゼルビスCDIと相まって効果があるかもしれないという事で、プラグギャップをマグナ指定の0.9に調整して取り付けてみました。
因みに、ゼルビスもマグナもどちらも純正のプラグはCR8EH-9です。
さて、プラグ交換にあたり、車と違って?バイクは注意しなければならないことがあります。
それは、プラグホールにゴミ、特に砂利なんかの割と大きめな異物の混入がありうるということです。
車なんかはエンジンルーム内にありますし、それこそエンジンカバーやらプラグカバーがあったりして真上を向いているし中々ゴミがプラグホールにあることはありませんが、私のバイクの様なV型は注意が必要です。
特にフロントバンクは走行方向側に傾いていますからゴミが入りやすくなります。
一応マグナはフロント側はエンジンとフレームの間の一枚板があるのですが、それでも•••
砂利があったりしますので、プラグを交換するときはプラグコードを外したらそのままプラグホール内の異物を始末しましょう。
エアブローがあればそれが良いのですが、そんなもんはないので掃除機の先にホースを取り付けて吸うしかありません笑
念入りに!
そのあとプラグを外していきましょう。
プラグを交換した感想ですが、アイドルが落ち着きましたね。
割とアイドルがラフな感じだったり、温まっても信号待ちの度に回転数が違ったりしていたのですが、1350辺りで落ち着いています。
また、走り出しの時のハンクラにしてアクセルを少し入れて走り出す際結構ジャダーがあったのですが、それがなくなりました。
低回転域のパフォーマンスが上がった気がします。
普段は4000rpmを目処にしているというか、シフトアップの基本にしていますが、それより低い2500rpm〜3300rpmくらいで走れるしシフトアップしてしまっている様です、気がついたらもう5速なのね。
って感じで低回転での粘りが出た気がします。
それに相まってかなんとなーくエンジン回転の上昇が気だるい?気もしなくもないというか、スロットルを普段より開けていないから?かもしれせんが、もう少し乗ってみないとですね。
なんにせよ気持ちのいい感じがしてます。