なんかやった時の記録

誰かの役に経つかはわからないけれど、私と同じ趣味の人には分かるようなブログにしたいと思います。

クランクケース減圧に付いて考察

色々とクランクケースの減圧や、処理方法等を模索してきましたが、そろそろ長いトンネルの出口が見えてきました。というか色々とやって疲れてしまったので終止符を打ちたかったのでここでブローバイ経路についてまとめてみようかと思います。

現在の車の大半が再循環式とクランク室掃気型の二種類だと思います。



一般的な車のクランク室掃気型の簡単な図を作ってみました、もしかしたら間違ってるかもしれませんが•••

一般的な車のクランク室掃気型の負圧走行時のブローバイの流れ

 

一般的な車のクランク室掃気型の過給時のブローバイの流れ





こんな感じだと思います。
これは過給機つきエンジンでの話です。
過給機つきでもNAでも大体のブローバイガスの流れは同じだと思います、強いていえばNAは基本的にはインマニ圧は正圧にはなりません、あるとすればエンジンを思いっきり高回転までぶん回したあと一瞬アクセルオフしてすぐさま間髪入れずにまたアクセルを全開にすれば一瞬正圧に入ると思います。
これは吸気慣性によるものです。
話がそれましたが、このようにエンジンのヘッド側とクランクケースからそれぞれ、PCVを通ってインマニに向かう経路とエアクリーナーまたはその先のサクション部に行く経路が独立していると思います。(たまにエンジンヘッドから2系統独立で出ている車もあります)
これにより、インマニが負圧である時はエアクリーナー側から新気を取り入れてクランクケース及びエンジンヘッドを新気で掃気してPCVを通ってインマニに入るという流れになるわけです。

 

 

しかし、VWグループのひと昔前の1800cc 4気筒5バルブターボエンジン(以下1.8Tエンジン)の場合、エンジンヘッドとクランクケースから直でブローバイを排出する経路があり、さらにこの経路はサクション部から繋がっているパイプとインマニに繋がるPCVに繋がるパイプが独立していなくて同じラインにあるのでインマニ負圧に導かれた新気がサクション部からエンジンヘッドやクランクケース内を通らずそのままPCVに導かれてインマニに入ってしまう流れなのでクランクケース内に新気を通す気は無いようです。
また過給している時はインマニが正圧になりサクション部の吸気負圧でエンジンヘッドからとクランクケースから同時にブローバイガスを吸うという流れです。

1.8Tエンジン負圧時ブローバイ経路

1.8Tエンジン過給時ブローバイ経路


図で書くとこんな感じですね。
全くもってエンジン内に新気を通す気はさらさら無いように思えます。

再循環式は軽自動車等には現在も使われている一般的なブローバイガスの処理方法で単純に出てきたガスをエアクリーナ付近に戻してエンジンが吸った空気に混ぜてエンジンにぶち込み燃やしますってやつです。
PCVがついていないやつです。

しかし、これだとスロットルまでの経路が場合によっては汚れますしエアクリがブローバイガスで汚れるって事があるようですね。


ではなぜこの1.8Tエンジンがそのような構造なのか。このTTは2000年初期の車でありながら最新?の装備が付いていまして。

それがクランクケースの減圧です。もちろん、巷で言われるほどの強烈な減圧では無いものの確実に大気圧では無く負圧がかかっている模様です。

それを可能としているのがこの部品です。

 

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名をクランクケースプレッシャーブリーザーバルブと申します。

名前の通りクランクケースプレッシャーということですから圧力、そしてブリーザーバルブですからオイルの分離を行うバルブです。

これが無いと過給時にオイルがおもっきりサクション部に入ってきてしまってタービンからインタークーラーからスロットルからオイルまみれになってしまいます。

とても大事ですね。

パッと見ただの円盤の着いた物ですが、ちゃんと機能しているものは写真で言うところの右側から息を思いっきり吸うとバルブが閉じて抵抗を感じるはずです。

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いわば、第二のPCVと行っても過言ではありません。
強く吸っても抵抗を感じない場合は壊れていて機能を果たしていません。交換した方がいいです。

 

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内部構造的にはダイヤフラ厶式のバルブですが、絶妙なバランスというか色々と凝った造りになっています。今回はその辺の話は端折ります。

要は負圧がかかってりゃいいんだろということで、私はこのバルブが壊れた事を機に自前のワンウェイバルブで減圧することにしたわけです。

このワンウェイバルブのタイプを選別するのに結構時間がかかりました。

一般的なバネが入ってるボール式ワンウェイバルブ

流体の流れに依存するスライド式ワンウェイバルブ

流体脈動に追従しやすいリードバルブ式ワンウェイバルブ

 

最終的に選んだのはリードバルブ式なんですが、何故かは後ほど。

 

このクランクケースの減圧は中々いい効果があったのですが、調子に乗ってクランクケースをある程度減圧した時に急にかったるいフィーリングになってしまいました。

それはクランクケースプレッシャーブリーザーバルブを完全なワンウェイバルブに変えてしまってクランクケース内を完全に密閉してしまったゆえにインマニからPCV越しに吸った空気が100%ブローバイガスになってしまった+負圧になっているからブローバイガスを吸い尽くしたら吸えるものがないということです、純正仕様であれば、サクションからも新気をPCV越しに吸っているために出だし等でインマニに入る酸素量が不足することなくスムーズに走れるわけです。この酸素不足は単純に純正で考えられている新気の混流によって熱いブローバイガスの温度を下げるとともに酸素量を調整し適切な燃焼を促していると思われます。こうならないために、サクションからの新気を全てクランクケース内に通さず新気自体も混ぜてインマニに吸気させているのでは無いかと私は思います。
この辺りは前のブログに残した
出だしのしゃくり改善』にて詳しく筆記してありますので興味がある人はどうぞ、ご覧ください。

また、このクランクケースプレッシャーブリーザーバルブを完全なワンウェイバルブにしてしまうともう一つ弊害が出てしまいました。
それはエンジンオフにした後もインマニ圧によって減圧されているクランクケース内がそのまま減圧されたままになり、そのまま駐車等をしている間もずっと減圧されているので何かしらシールやパッキン、はたまたホース等に悪い影響がありそうだなと思いましたし、そもそもの減圧を考えられて作られているドライサンプエンジンならまだしもウェットサンプであんまり減圧するとほんとにシールが内側に引っ張られてクランクケース内に落っこちたり、そこから外気を吸ってしまったり、ここまではないかと思いますがオイルにキャビテーションが発生したりオイルポンプに負荷がかかりそうだなとか色々と問題がありそうな気がしてならなかったので最大で−250mmhgほどかけていた減圧を今は−100mmhg程度に収まるようにしました。
方法としてはワンウェイバルブを2ストバイク用のリードバルブに変えました。
リードバルブがいい感じに年季が入っててリードバルブが閉まりきってないのか、はたまたそういう作りなのかは分かりませんが、いい感じにインマニ負圧がある時サクション部からリードバルブの隙間リークして新気が通るので自ずとクランクケースの減圧率が減り、なおかつエンジンを止めた後もクランクケース内負圧がリードバルブ越しに吸気するのですぐクランクケース内圧が大気圧と同じになります。

最終的にはこのような形になりました。

最終バージョン 負圧時 ブローバイ経路

最終バージョン 過給時 ブローバイ経路

 

負圧での運転ではリードバルブ式ワンウェイバルブがサクション手前にあるので、クランクケースが減圧される仕組みです、しかし、リードバルブからは少しずつサクションからエアをリークさせているのでインマニ負圧が全部クランクケースを減圧することはありません。

正圧の際はリードバルブを通ってタービン入り口までブローバイガスを排出してタービンの回転による吸気負圧でクランクケースを減圧してもらいます。

 

私はできればブローバイガスをエンジン内に入れたくはないんですが、クランクケースを減圧するとしたらプライベートでできるのは吸気負圧を利用するほかありませんし、流石に排気流速に乗せて引き抜くにはタービン後の2次排圧以降にしないとダメです、そこに穴を開けるってのは•••なかなか至難の業だと思います。
元々エキマニに二次エアインジェクション用で穴が空いてるのでそこに取り付けてやったら極低負荷では負圧にできるものの、その後はすぐ一次排圧の上昇により負圧にできなくなってしまいました。まぁ流石にコールドスタート時のセカンダリーエアインジェクションの経路を利用したのでそれはあくまで低負荷時しかダメだよなと改めて思いますが。

しかし、これがNAエンジンならいい感じだったかも知れません。


なのでこのようになるべくブローバイガスを吸わないようにエンジンヘッドからとクランクケースからの経路が1つになった先でミストセパレーターに通しブローバイガスを濾過してからPCV経由でインマニとリードバルブ式ワンウェイ経由でサクションにという流れです。

このミストセパレーターはなかなかいい仕事をしていてミストセパレーターの手前まではオイリーなんですが、その後はオイリーじゃ無いんですよね。

巷で売っているオイルキャッチタンクのほとんどがレース用というか本当の意味でオイルを溜め込んでおくだけの構造になっていますので、もし本当に油分を分離したいのであれば工業用のミストセパレーターをちょこっと改造してやる方がいいとおもいます。

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私はミスミ製のオルセパレーターAFM40P-060ASをちょこっといじって取り付けてあります。

フィルターだけだとちょっと怪しいので周りにお決まりのグラスウールを巻いてあります。オイルキャッチタンクをつける際というかブローバイ経路に何か挟む場合は絶対圧力の抵抗にならないようにしなければなりません、ですから、間違っても接続径が小さいなんてことにならないようにしてください。1.8Tエンジンだと20Φより細くなるとダメでしょう。

このミストセパレーターで遠心式?のものがあるらしいのですが、そちらはフィルターが無いので良いですね、しかも遠心式は効率いいみたいです。でも高いですし、筐体のサイズがきになりますね。

私の使っているものは結構コンパクトで場所を選ばないのがいいです。

また、カートリッジもパッと取り外せて溜まった油分もパッと捨てられるので楽ですね。

オイルキャッチの類をつける時は経路はなるべく長く、尚且つタンクは冷えるところに置くといいみたいですね。

冷えることで空気中に含まれる水分と空気が分離しやすくなるんだそうです、また冷えたものが吸気に入る方が吸気温度を上げる要因にならずにいいですね。

 

ちなみに、トラックとかディーゼルエンジンもちょっと前までは吸気経路にブローバイを混ぜて排出しなければならなかったのですが、なんでも寒い季節とかになるとクランクケースから出た湯気が結露して夜中に凍ってしまって、朝方エンジンをかけて、その凍ってしまった氷がタービンなどにあたってタービンブレードが損傷するから戻さないでマフラーの配管に混ぜたりそのままマフラーの出口付近で排出して良くなったんだそうです。もちろん濃度チェックをして範囲内ならですけどね、だったらオイルキャッチタンクをってことだと思いますが、そうなるとディーゼルエンジンの構造上オイルが燃焼室に入ってもエンジンがまわってしまうらしいので、万が一転倒したりしてエンジンオイルが吸気経路に流れてしまうとエンジンが止まらなくなるらしいです。

ということで、世界的緩和でそれで良くなったらしいです、日本だけらしいですよ、吸気経路にもどしてるのは、だから海外に日本車を持ってく時は大気解放にしてるらしいです。

排ガスと混ざって規制内に入っていれば大丈夫ってことなんでしょうね。

ってことなら、過給機つきのエンジン全般にしてくれればいいんですけどね•••。

それか、触媒より前に排出して排ガス浄化してくれればそこでもいいよって話になれば綺麗な空気しか吸わないで済むのでいいんですけどね。

しかしながら、世の中パワーよりも環境性を重視しますし、このガスを吸わせるというのはスロットルのポンピングロスの低減にもつながっているんですよね、吸った空気に対してのガスが混流して酸素量が不足するとその分パワーを得るにはスロットルを開けてより多くの空気を取り込まないといけなくなるわです、そうなるとスロットルの開度がおおきくなり、スロットル抵抗が減って吸気が入りやすくなるというところです。

 

ちなみに、このクランクケースの減圧、おそらく、直列4気筒ではあんまり恩賜を受けられないんじゃないかとおもっています。

劇的に感じられるのは単気筒、360度クランクの2気筒、BMWのバイクのような水平対向で左右のピストンが同時に内外を行き交うようなタイプ、最近軽自動車でも使われている3気筒はかなり恩師をうけられるかも知れません。

要はクランクケースの容積が極端に変わるようなエンジンはクランクケース内の圧力変化が大きく、クランクケースから空気が出たり入ったりするわけですから、単純にその往来は高回転まで回した際にかなり抵抗になるでしょう。

そう考えると直4だとクランクケースの容積が変わらないので、ほとんど排出だけです、空気の往来はないでしょう、しかしながら多少効果を感じるのは、空気がある空間で物体が移動すると移動する物体にくっついて抵抗になるということです、空気といえど流体です、極端なことを言えば水の中で物を動かすのとおなじです。

このことからオイルを少し少なめにすることでクランクが油面を叩くことが少なくなり回転の抵抗現象に繋がると言う人もいます。

つまりクランクケース内の空気やガスをなくしてやればクランクケースを占める流体がないのでその分回転物や動く物体の抵抗を下げることができるということです、そういう意味では劇的な変化がなくても確実に何かしらの好影響を与えていることは確かです。

それは主に中回転域から高回転の領域でしょう。

低回転息ではそこまでクランクケースから出るガスの流速も早くなく、必要なサイズの出口さえあればそこから順当に排出されていくのでそこまで抵抗値は上がりません、しかしながら、中回転高回転になってくると爆発回数が増えてくるのでその分ガスが発生する量も多くなり、単なる出口だけではガスを排出しきれない事になってくると思います。

大気解放した車両ではブローバイ量と排出量の天秤でブローバイの量が勝った時点でエンジンの抵抗になり、わずかながら出力が落ちたりエンジンの回転のスムーズさの妨げになります。ということでパワーロスが発生するんですよね。

減圧することで、ブローバイガスの圧力を吸収し尚且つ空気の存在もなくなるので、まとわりつくものが無くなりエンジンの回転数が上がってきても抵抗がないので結果ロスするパワーがないままスムーズに回転があがり、その分出力が上がるということです。

 

しかしながら4気筒や6気筒等のクランクケースの容積が変化しないエンジンは出力が上がっちゃうくらいの効果はではないでしょうし、積極的に吸気負圧ないし、排気流速を使った負圧でもってクランクケースを減圧しないとその恩賜のかけらさえも手に入らないことから自分でブローバイガスの排出口を増やしたりして高回転まで回してもブローバイガスの排出の抵抗がないようにして大気解放している人がいるのかもしれません。

 

逆に単気筒や360度2気筒等の容積変化の多いエンジンはピストンが下死点に向かう時はクランクケースから排出しますが、上死点に向かう時はクランクケース外から空気を吸うことになるので、だいぶ空気の移動が多いからこその抵抗があるので、ワンウェイバルブを取り付けるだけで下死点に向かってピストンが下がりクランクケースからブローバイガスを排出しながら容積を小さくした後は上死点にピストンが向かう時に勝手にクランクケースを負圧にしてくれるのでわざわざインマニからの吸気負圧を使わなくとも効果があるでしょう。

そしてかなり効果も高く対比効果が高いですからいいですね。

効果が高いエンジンだと、エンジンブレーキの作用が弱まったり本当に笑ってしまうくらい出力があがったように思うらしいです。

 

このことから結構色々な人が様々な車やバイクでこのクランクケースコントロールバルブ等を使って減圧してみたりして効果の有無を考察していると思いますが、まとめますと、構造的な問題で効果が有るエンジンと無いエンジンがあることは間違いないですが、どちらにしても減圧することで多少なりの効果は必ずあるということです。

そりゃ、どう考えてもガスで満たされてしまっているよりはガスがない方がいいでしょうからね。

しかしながら減圧するならほどほどにしておいた方が身のためだと思います。

減圧することを前提につくられていないエンジンではガスケットやシールがエンジンの内側に抜けてしまいます。

ガスケットは内圧に対して外向きの力は耐えられるけれど、内側への力は弱いと聞きます。

そしてオイルにキャビテーションが発生するほどの負圧は相当だと思いますが、オイルにキャビテーションが発生するとポンプないで気泡が圧縮された際に気泡が破裂することでオイルポンプにダメージが入りますし、気泡入りのオイルで潤滑されてもちゃんと潤滑されていないので焼き付きとかになる可能性があります。

また、こんなことはありえないと思いますが、とんでもない負圧がピストン下にかかっていたらピストン上の混合気がその負圧によって少しクランクケースに引っ張られてしまうかも分かりません。それは、ターボ車のような圧縮比の低いエンジンなら尚更その傾向が高くなりますよね。そうなると本来より充填効率がさがりますよね、まぁそんなことないと思いますが。

また、こんなことも考えられます、ピストンの下側に負圧がある場合、ピストンが上死点に向かう際に抵抗になるのではないか、これは調べたところによると空気は圧縮されることより、引き伸ばされる方が抵抗が低いんだそうです。ということは、エンジンブレーキの際、点火せず燃料を吹かないでスロットル全開で空気のみを圧縮した方がエンジンの抵抗になるということでしょうか?

でも、ディーゼルエンジンはスロットルがないからエンジンブレーキが弱く代わりに排気側に弁を設けて空気の吐き出しを制限し排気ブレーキとして強いエンジンブレーキをかけられるのですよね?それとも、エンジンでの圧縮は所詮は吸入負圧の引き伸ばしよりも弱い圧縮になるからでしょうか?

よくわかりませんね。

 

巷では単純なワンウェイバルブを用いてクランクケースを減圧する人がいますが、危険です。

まだワンウェイバルブだけつけて大気解放しているならまだしも、エンジン吸入負圧を使って減圧する時にワンウェイバルブは大変危険です。

吸気負圧も使って強制減圧ならばPCVを使って減圧した方がいいでしょう。エンジンブレーキがかかった時にインマニ圧は真空圧に近いほどの負圧になります。

アイドリング時も相当な負圧のはずです、エンジンにもよりますが、大体−70kPa程ですよね。

それがそのままクランクケースを負圧にしたら、どうなるかはもうわかると思います。

最低でもアイドリング時やエンジンブレーキ時の強力な負圧でクランクケースを負圧にしすぎないようにしないといけません。

となると、PCVしか選択肢はないことになります。もしくは、クランクケースに第2の穴を設けて圧力逃がし弁を内側に向けて付けることで負圧が強すぎる時はそこから外部空気をクランクケースに引っ張って来る事でクランクケースが減圧されすぎないようにできるでしょう。

ただ、調整しないとですし、外部から空気を吸うのとになる訳ですし、上手い具合に穴があればいいもののなければ作らなければならないので素直にPCVを使うのが吉かと思いますね。

 

またワンウェイバルブの後のホースの高さや出口の向きをしっかりしておかないとワンウェイバルブの出口に水が溜まったり、オイルミストが溜まったり、冬はそれが凍ってしまったりしてバルブの動きを封じてしまいかねません。

そういった面では取り付け部は大事です。

なので、お決まりですが、やるときは自己責任です。

取り付けた後は毎回走行した後にチェックしたり、動向をチェックしておいた方がいいでしょう。

何も無かったら確認のスパンを長くしていけばいいと思います。

ただし、冬はちょくちょく見た方がいいと思います。

私はクランクケースの圧力を測る圧力計をつけましたので運転しながらクランクケースの圧力の動向を確認できるので不具合にはすぐ気がつけます。

 

バイクなんかだと結構垂直に取り付けないといけないということが多いのでワンウェイバルブの出口が上に向いているとおもいます。しかし上に向いてたままだといけないので、その後のホースはしっかりと下に向くように設置しなくてはいけない。しかし、その際ホースに直角に近い曲がりはあってはなりません、そこに排出されたミストや水分が溜まってそれがワンウェイバルブに落ちてしまうと困りますので。

なのでいい感じのアールをつけて下を向くように配置しないとだめでしょう。

なおかつ、エンジンを止める最後に吹かしてから止めた方がいいかもしれませんね。

 

私はちょっとバイクに関してはあまりよくわかってませんが、インマニというかサータジタンクはあるのでしょうか?キャブレターがよくわかってませんが、インマニ圧というかエンジンの吸気負圧をとれるところがあるのかわかってませんが、取れないのであれば、上記のことから普通の4気筒エンジンのバイクだとクランクケースコントロールバルブだけを取り付けても効果は全くないかもしれません。

エンジンの吸気負圧が取れて大気圧より減圧できるなら車と同じで多少効果はあるかもしれません。もちろん、バイクの方がオイルパンも小さいでしょうし、エンジンの回転領域も高回転なので、4気筒の車よりは効果があるかもしれません。

しかし、その効果は単気筒等のエンジンからするとかなり弱いとおもいます。

 

それでも!究極のフィーリングを!という追求心があるのであればやってみるのもいいかもしれません。しかし、究極というのであればブローバイガスをエンジン内に入れない方がいいので、古いバイク等の大気解放の年代のバイクであれば何とか排気流速に乗せて上手いこと抜くことがいいと思います。

確かバイクの人は二次エアインジェクション用の経路にぶち込んで結構いい感じになってるってのは聞きますね。

 

こんなブローバイガスごときで何が変わるんだと思う人もいればすごい変わると思う人もいるわけで、実際シャシダイに乗せて数値が出たわけでもありませんが、乗っていて体感や気持ち的にとかってのは結構大事だと思います。

たとえそれがプラセボ効果であったとしても満足できるならそれで良いわけです。

また、この効果が自分に合わないという人がいると思いますし。

こんなにパンチ感が無くなってエンブレも効かなくなって単気筒らしくない!とか。

結局最後は好き好みですから興味があるならやってみて好きじゃない効果だったら元に戻してみればいいと思います。

 

追記2023/02/12

オイルディップゲージの所に盲栓をしてみました。

クランクケース負圧が今まで-110mmhg(-14kPa)だったのですが、-200mmhg(-26kPa)になりました。

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というのも、オイルディップスティック周りの作りが密閉感ないなぁと思って盲してみたらやっぱりそこから普段空気を吸ってしまっていたようです。

しかし、ここに盲をするとオイルレベルが分からなくなりますね。なので、定期的に自分でオイルの量を確認する必要がありますね。それはちょっと面倒です。

これはちょっと後々はオイルディップスティックのケースと同じ長さのホースを取り付けて、ホースの先に盲栓をしてオイル量確認の時だけ盲栓を開けてディップスティックを刺して油量の確認が出来るようにしようかと思います。

肝心な乗り味は正直あまり変わりはないのですが、減圧率が上がったことにより、出だしや割と負荷をかけいる時でも負圧を保ちやすくなっているのでクランクケースの減圧効果の恩賜を受けやすいと思います。

今までは結構出だしでアクセルを開いた時なんかにクランクケースの負圧も大気圧に近づいてしまっていましたので単純に負圧走行の時は全域でクランクケースもだいたい-7kPa程度の減圧がされている感じですね。

クランクケースが密閉されていないと、アクセルON等でインマニ負圧が弱まってしまった際その負圧よりも二次エアとして吸ってしまう量が多くなった時簡単にクランクケースは大気圧になってしまいます。

しかし、今回のように密閉した場合、インマニ負圧が弱まってしまっても、負圧は負圧ですから、クランクケースは負圧を保ってくれるわけです。

もちろん、そんな時でもブローバイガスは出ているので上手くインマニ負圧とブローバイの出る量とが拮抗して負圧の方が強いということなんでしょうけども。