なんかやった時の記録

誰かの役に経つかはわからないけれど、私と同じ趣味の人には分かるようなブログにしたいと思います。

トラスト グレッディ ブローオフバルブFV

巷で売られているブローオフバルブですが、中には機能よりも音を優先している物もあったりして困りますね。

私からすれば音なんかはどうでもよく、機能としてしっかりと意味を果たしてくれる物がいいなと思っています。

そこで、数ある中からこれはとても機能が良さそうだと思ったのが今回とりつけたトラスト製のブローオフバルブFVです。

FVとはフローティングバルブの事のようですね。

以下引用ですが。

フローティングバルブ構造の採用により、サージタンクの負圧ではバルブが引き上げられない構造を採用。

強い初期加重が不要となり、低過給時や細かな アクセルワークでのバルブ作動レスポンスの向上と、高過給時のリリーフ防止を両立させた新世代ブローオフバルブです。

との事です。

では今までの既存のブローオフバルブ達と何が違うのか。

それは、バルブが二重構造になっているということです。

これは古典的なブローオフの話になってしまいますが、私が現在つけているようなザ・ブローオフバルブは単純にバネでピストンをバルブ底面に押し付けて密閉しているタイプでバネのある部屋に負圧ホースが繋がっていてサージタンクの負圧によってそのスプリングより強い圧力でピストンを引き上げてスロットルを閉じた時に加圧された行き場のない空気をサクションパイプに逃がすという構造です。

こぞって強化品にする理由ですが

 

1つ目はどうやら純正だと、ある一定の過給圧を超えるとリリーフしてしまうんだそうな。

たしかに、このTT8Nでも、バキュームタンクなるものが存在し、もともとブローオフの制御は電子バルブの着いたものを介してからなので例えば過給圧が設定より上がってしまった場合などには電子的に解放するようになっているのでしょう。

が、例えば巷で言われているある一定のブースト圧で漏れてしまうとはどういうことなのでしょうか?

過給時、ブローオフバルブはサージタンク内の正圧と本体のスプリングにより閉じられています。

しかし、同時にブローオフバルブを開けようとする力が過給圧として存在しています。

パスカルの原理では、「密閉容器中の流体は、その容器の形に関係なく、ある一点に受けた単位面積当りの圧力 をそのままの強さで、流体の他のすべての部分に伝える。」

とあります。

つまりひとつのタービンによって過給されている単一の密閉空間内の圧力は配管の径の太さに関係なく同じ圧力がかかるものということです。

つまり、タービンから過給されてスロットルを通り過ぎたサージタンクの圧力と、ブローオフバルブを押し上げる過給圧は同じ圧力であるので例えサージタンクからブローオフまでの6φ位のホースの圧力もタービンからスロットルまでの平均57φのパイピングの圧力も同じ力ということです。

しかし、私が思うに密閉されているという前提があるわけですが、サージタンク内圧はエンジンが回ってる限りどんどん空気が吸われて行ってるので密閉されてないですよね、サージタンクの圧力は常に変化というか、ブースト計はサージタンクの圧力を図っていますが、実際サージタンクの圧力はタービンからの過給圧-エンジンに吸気されている空気の圧力です。

ですから、恐らくタービンからスロットルまでの圧力の方が高いと思われます。

スロットルは全開でも全くスロットルかない状態には出来ないので多少なりとも抵抗になるわけですので。

そうなると、バネが弱いともしかすると漏れ出る可能性は否めませんね。

特に、初期過給時はタービンからどんどん過給圧が高くなっていくわけですが、サージタンクはまだ正圧になってませんので、サージタンクを正圧にするまでの間にちょっと漏れ出す事になるでしょうね。

2つ目は音を求める人がいますね。

私はアクセルオフの度にプシャプシャ音を出すのは恥ずかしいので嫌なのですが、それがたまらない人がいるのです。

ですから、社外に変えてブローオフの解放音を大きいものにしたい人が変えたりしますね。

 

3つめは機能面です、1つ目と似ていますが、より確実な動作をしてもらいたくて社外のものに変える人がいます。

純正品は簡易的な構造でプラスチック製で、中のバルブもダイヤフラ厶式で圧力に弱く、壊れやすいので社外品に変えるのです。

 

大まかにはこんな感じだと思います。

 

私は

けれども、バネを強くすれば強くするほど低過給時に圧を逃がしてくれなくなる、さらに物によってはスプリングレートを物理的にあげるためにバネを縮めて行うタイプがあり、これは単純にバルブのストロークが短くなるし、バネレートが上がるとそれこそ例えばバネレートを上回れる負圧が-0.6kPa以上とかってなってしまうとバルブが開くのがすごい一瞬になってしまい圧縮された空気が全量排出しきれないという問題もありえます。

こういった問題を払拭してくれるのが今回のトラスト製のブローオフバルブFVです。

 

今回はヤフオクではなくメルカリで買うことになったのですが、私の個人的な解釈ですが、ヤフオクと比べメルカリはやや質が悪いというか、ヤフオクの方がちゃんと説明されて売っているし商品もしっかりしているし売り側もちゃんとしているように思えます。

まぁあくまで個人的な見解ですけどね。

まぁそれは良いとして今回届いたものもまぁなんでこんなことになっているのかな?

と思うようなものでした。

まぁこんなことだろうと元々オーバーホールしてから使おうと思ってましたので問題は無いのですが。

まず、バルブ内に砂利が入っていますね、どうやったらこうなるのでしょうか??

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さらに、分解していくと、

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なんでしょうね?

スプリングが2本入ってますね。

これもありえないですね。

わざとやっているのかな?

ついでにいえば、負圧用のホースの接続部もシールテープが巻かれてないです。

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くまなくバラしてパーツクリーナーとウェスで洗浄

終わりに、これは人それぞれなんですが、グリスの類を塗るか塗らないか。

私は毎回エンジンオイルを薄く塗って組み立てています。

さすがにパーツクリーナーで洗ってしまったので油分がありませんからそのまま組み立てると何かしら不具合がありそうだなと思うからです。

 

どういう経緯で売り出したのか分かりませんが、仮に、出品者がこの状態で使っていたとしたら、ドリフト仕様の車に着いていたのではないか?と察します。

1JZに使用との事ですからドリフト仕様の車に装着されていてコースアウト等した時に砂利が入り込む可能性はありますし、あのスプリング重ねは単純にバルブがあまり開かないようにしたのかも知れません。

ドリフト仕様ならば確かに頻繁にブローオフから排出されてしまったらこまりますもんね。

負圧の所のシールテープは単純に巻かなくても行けるだろうというところでしょうか。

なんにせよ、大気開放仕様で、このFVだったからこそ、エンジン内に砂利が入りなかったかもしれませんが、普通のブローオフだったらその砂利がエンジン負圧により吸い込まれていたかもしれませんね。

 

 

組み立て終わったら取り付けに入りますが。

トラストからは排出口のアダプターはサイズがそれぞれ19φ、29φ、32φ、34φとあります。

しかし、ブローオフの入口というか、バルブで閉じている側は車種専用みたいでホースアダプターなるものが設定でありますが、そのアダプターなるものは40φくらいの太さのようです…というのも基本的にトラストはブローオフが付くパイピングから交換するみたいでして、基本的にはフランジ接続見たいですね。

今回は専用車種が1JZ用でしたので、入口29φのホースアダプターが付いています。

まぁなので1JZ用にしたんですが。

軽自動車用なんかだと19φが多いですね、それだとちょっと細いです。

25φ位がいちばん良かったのですが、適合するサイズがありませんでした。

29φが1番25φに近かったと言うところです。

ただ、今回悩みました。

排出径が細くなるとその分バルブが解放する空気量に制限がされるのではないか?

というところです、いっその事34φという最大サイズで排出してやるのもどうかな?と思ったのですがあまりホース径が太くても流速が稼げないのでブローオフから排出された空気がタービンの手前に周りタービンを回すまでの時間がかかるようになるのでは?と思ったりもしたのです。

どの車もそうだとは思いませんが、私のTT8Nは少なくともサクションパイプ内部で独立してタービンの手前までブローオフからの吹き返しの空気が流れるように細工されているのでアクセルオフからの排出でタービンを素早く回す事が大事そうだなと思っています。

なので、純正サイズプラスαである29φをチョイス。

しかし、29φは人気ですね、29φだけどこも在庫なしでした。

なので、届くのに1週間かかりましたね。

19φは圧倒的に在庫が多かったですね。

使う人が多いのかもしれませんね。

さて、部品が揃った所で取り付けますが、筐体がデカい。

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右側が私が今まで使っていたタイプのものですがボディーが大きいですね。

それだけ容量が大きいのかもしれません。

まぁ入口出口の口径も大きいですから容量は大きいのでしょう。

取り付けも中々…筐体がデカいので取り付けるところが結構制限されます。

が、無理やり取り付けてみます。


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後付けでつけていたオイルキャッチタンクとギリギリ干渉しないところで取り付けできました。

初期設定のまま(バネレートのまんま)で乗りましたが、確かに今まで微妙なラインでサージングしていたところでもサージングしませんね、しっかりと仕事をしてくれていそうです、とは言いつつもバルブの上側(サージタンク負圧で開く方)が負圧領域で開いてしまっていると、バルブの下側(インテーク正圧で開く方)にスプリングが入っていて閉じていようとも、初期過給時には実質サージタンクは負圧ですから上側のバルブは開いていて下側のバルブはインテークに正圧がかかった時一瞬多分開いてしまうのでアクセルオフからの再過給や負圧走行からの過給時に若干ロスがあるような気がしてなりません、なのでこのブローオフにも一応バネレートの調整用のネジがあるので締め込んでみました、があまり変わらないように思えます。

なんにせよ、ブローオフとしてはしっかりと仕事をしていてくれて、今までのように低過給時にサージングしてみたりはないようですね、そしてこのブローオフの最大の良さであるブローオフしすぎないといったら変な言い回しかもしれませんが、必要最低限の過剰エアしか排出しないということです。

 

今までのブローオフバルブでアクセルオフした際、設定が緩ければサージタンクが負圧になっている時はバルブが開いてしまっているのでアクセルオフにした時に引き抜かれた空気に釣られて必要以上にバルブから空気が抜けてしまっているかもしれませんし、その後はタービンを通らずにサクションから空気を吸ってしまっているかもしれません。それはつまりタービンを通らないからエアクリから最短経路でスロットルにはいるから良いのではないか?と考えられるかもしれないけれども、通常エアクリーナーを通って来た空気がタービンを通ってスロットルまで来る一連の流れがあってして慣性吸気が生まれている中、その慣性吸気の力を弱めるように割り込んで来る空気というのはタービンの回転数も下がるし再度過給する時にちょっとロスがありそうな気もするなという気がしますがどうでしょうか?まぁ大したロスにはならないんでしょうけども体感的にはやはり緩いとかったるいなと思うのは多分そういうことなんでしょうね。

なんというかアクセルオフしてからオンにした時にアクセルに対しての反応が悪い感じがして。

要はスカッてしまっている感じがするんですよね。スロットルの踏み具合に対してパワーがついてこないというか。

 

そしてブローオフの設定が逆に強すぎた場合はアクセルオフしてもバルブが開くのが一瞬になってしまい過剰な空気が全量排出されない可能性があるし、何しろ低過給時はインテーク側の正圧も弱いのでバルブがサージタンク負圧だけでは上がらずバックタービンと同じようになってしまう可能性があります。

というか、なっているでしょう、私の今までのブローオフはそうなってました。

でも逆にその弱サージング仕様がアクセルオフからオンをすぐさまするような時には抜けすぎてなくてインテーク内が若干の過給状態にあるような感じでアクセルオンにした瞬間にドンとパワーが出る感じで良かったんですけどね。

でも結局ドンと出てもそのあとの過給がアクセル開度が緩いと過給圧の立ち上がりが悪くなるんですけどね。オフからの全開ならタービンのサージングなんか一瞬のうちに関係なく正回転側に回ると思いますので。

 

それは良いとしてこのブローオフFVはどんなに基本のスプリングレートが弱くてもインテーク側のエアを最低限しか排出しないということです。加圧されているインテーク側の圧力が一定ラインまで下がるとバルブが閉じるからです。この一定ラインがどの程度かわからないのですが、この下側のバルブのバネは交換できないっぽいので、困りものですね、例えば下のバルブの設定を好みで設定できれば、良いんですけどね。

 

しかしそれでも本体の設定でスプリングレートを調整できるのは、結局のところ、アクセルオフからオンにした際にサージタンクとインテークの圧力差が若干最初に生まれてしまうので、その時に空気が漏れてしまいますので一瞬でも抜けてしまうのを阻止するためですかね。

この辺の設定を煮詰めてしっかりとうまいこと調整をすれば素晴らしいフィーリングになるかと思います。

今回結構バルブのネジを締め込んでみたのですが、サージングする気配がないので、もしかすると分解した時にバネが2本入っていたのは、あながち結構スプリングが強めにしないとバルブが簡単に開いてしまうのかも?しれませんね。

スプリング調整を締め込み終わってしまったらバネを二重にしてみようかなぁと思います。

 

あ、ちなみにですね、このブローオフに変えて大気解放にしてもアイドルが乱れなくなりましたとかって巷では言われるんですが、ばっちりTT8Nではアイドルは普通でもアクセルオフとオンでギクシャクしてくれてさらにはエアマスセンサー過大のエラーがでてしまいましたので大気解放はできないので悪しからずです。

 

 

2022/6/9

調整後、スプリング2重の調整プレート抜きでいい塩梅になりました。

スプリングを1本で調整を1番締め込んでもちょっと緩いなぁと思ったところで、スプリングを2重にして、調整プレートを1番緩く設定したのですが、サージング音がするので、硬すぎたなぁと思いつつ、サージング音が歯切れがいいので、恐らく若干抜けつつ、もバルブがすぐ閉じている物と思われます。

そこで、調整プレート分を抜くことでいい塩梅になりました。

負圧走行から0〜0.2位までの過給ではシュシュっと音がして、高過給からはしっかりプシュンと抜けているようです。

2022/6/18

調整用プレートを入れてスプリング2本組で落ち着きました。

あながち初っ端の設定が行けてる感じでしたね。

スプリングが2本入っていたのは中々いいセッティングだったのかもしれません。